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住宅ローンは固定金利と変動金利どちらがお得?2026年版・税理士が試算して比較

2026-05-29

融資・ローン

住宅ローンは固定金利と変動金利どちらがお得?2026年版・税理士が試算して比較

住宅ローンの金利タイプ選択は、総返済額に数百万円単位の差を生む重要な決断です。「今は変動が得」という感覚だけで選ぶと、金利上昇局面で思わぬコスト増に直面します。固定・変動それぞれの特徴と選択のポイントを解説します。

住宅ローンを組む際に必ず迫られる選択が「固定金利にするか、変動金利にするか」です。低金利が続いた時代には「変動一択」という空気がありましたが、2025年以降の金利上昇局面を迎え、この選択の重要性が改めて注目されています。金利タイプの違いは月々の返済額だけでなく、35年間のトータルコストに数百万円単位の差をもたらすことがあります。正しく理解したうえで自分に合った選択をすることが重要です。

■ 変動金利の仕組みとリスク 変動金利は、短期プライムレートを基準として金融機関が設定する金利で、一般的に年2回(4月・10月)見直されます。現在は固定金利より低い水準で設定されていることが多く、同じ借入額でも月々の返済額を抑えられるのが最大のメリットです。 ただし、変動金利には以下のリスクがあります。 ①返済額が増加するリスク:金利が上昇すると返済額が増えます。多くの金融機関では「5年間は返済額を変えない」「返済額の上昇幅は前回の1.25倍まで」というルールがありますが、この上限を超えた利息分は未払い利息として元本に加算され、返済が長引くリスクがあります。 ②先行きの不確実性:変動金利はマクロ経済・日銀の金融政策によって変動します。「今は低金利だから大丈夫」という判断は、35年間の返済期間全体に対する見通しとしては楽観的すぎる可能性があります。

■ 固定金利の仕組みとメリット 固定金利は、契約時点の金利が返済期間中ずっと変わらないタイプです。代表的なものに全期間固定型の「フラット35」があります。 ①返済計画が立てやすい:金利が変わらないため、毎月の返済額が一定です。教育費・老後資金など長期の家計計画と合わせて管理しやすくなります。 ②金利上昇リスクを完全に遮断できる:今後金利がどれだけ上昇しても、自分のローン金利は変わりません。「将来の金利上昇が怖い」と感じる方にとって精神的な安心感も大きなメリットです。 デメリットは、契約時点での金利水準が変動金利より高めに設定されている点です。今後金利が低水準のまま推移した場合、変動金利を選んだ人より総返済額が多くなります。

■ 固定期間選択型(当初固定型)という選択肢 変動でも全期間固定でもない第3の選択肢として、「当初3年・5年・10年固定」といった固定期間選択型があります。固定期間終了後は変動金利または再度固定金利を選択できます。 当初の固定期間は全期間固定より低い金利が設定されていることが多いため、「しばらくは固定で安心したいが、将来の状況に応じて見直したい」という方に向いています。ただし、固定期間終了後の金利がどうなるかは不確定であり、終了後に高い金利に移行するリスクも念頭に置く必要があります。

■ 金利上昇局面での具体的なインパクト 金利上昇がローン返済にどれだけ影響するかを把握しておくことが重要です。 例:借入3,000万円・35年返済・変動金利0.5%でスタートした場合 ・当初月返済額:約7.8万円 ・金利が1.0%に上昇した場合:約8.4万円(月約6,000円増) ・金利が2.0%に上昇した場合:約9.9万円(月約2.1万円増) ・金利が3.0%に上昇した場合:約11.4万円(月約3.6万円増) ※上記は当初からその金利が適用された場合、または返済初期に金利が上昇した場合の概算です。返済が進んで元本が減った段階での金利上昇であれば影響はやや小さくなりますが、借入直後の上昇は最も返済額への影響が大きくなります。 月3〜4万円の増加は年間36〜48万円となり、家計へのインパクトは非常に大きくなります。「金利が上昇しても吸収できる家計の余力があるか」を必ず確認しておくべきです。

■ 固定・変動、どちらを選ぶべきか 結論から言えば、「どちらが絶対に得か」は誰にもわかりません。将来の金利動向を正確に予測することは専門家でも困難です。選択のポイントは「どちらが得か」ではなく、「自分のリスク許容度・家計の余力・ライフプランに合っているか」で判断することです。 変動金利が向いている人 ・金利が上昇しても対応できる収入・貯蓄の余裕がある ・繰上返済を積極的に行い、早期完済を目指している ・金利動向を定期的にチェックし、必要に応じて対応できる 固定金利が向いている人 ・共働きが前提で、どちらかが離職すると返済が苦しくなる ・教育費など大きな支出が重なる時期に余裕がない ・金利変動のリスクを抱えることによるストレスが大きい ・老後の生活設計まで含めた長期の収支管理を重視している

■ 実務上の注意点 ①借入時だけでなく「返済中」も金利を見直す習慣を持つ:変動金利を選んだ場合は、年に一度は金利動向と自分の返済状況を確認しましょう。必要に応じて固定金利への借換えや繰上返済を検討することが重要です。 ②金利だけでなく「総返済額」で比較する:金利の低い変動型でも、返済期間が長くなれば総利息が増えます。各金融機関のシミュレーションを活用し、複数のシナリオで総返済額を比較することをお勧めします。 ③借換えにはコストがかかる:固定から変動、または変動から固定へ借換える場合には、事務手数料・登記費用・保証料などのコストが発生します。借換えによるメリットがコストを上回るかを慎重に試算することが必要です。

■ まとめ 住宅ローンの金利タイプ選択に「絶対の正解」はありません。しかし「今が低金利だから変動で大丈夫」という根拠のない楽観は、35年間の返済において大きなリスクになりえます。固定・変動それぞれの仕組みとリスクを正確に理解し、自分の家計・ライフプラン・リスク許容度に照らし合わせて選択することが、住宅ローンにおける最善の判断につながります。迷う場合は、ファイナンシャルプランナーや税理士など専門家にセカンドオピニオンを求めることも有効な手段です。

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