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路線価とは?調べ方と相続税・贈与税への影響をわかりやすく解説【税理士監修】

2026-05-26

物件評価・購入

路線価とは?調べ方と相続税・贈与税への影響をわかりやすく解説【税理士監修】

路線価は相続税・贈与税の申告で使われる土地の評価基準です。税理士業務では毎年欠かせない数値ですが、路線価を知っておくと土地の相場感の把握や相続対策にも役立ちます。路線価の基本とおさえておきたいポイントを解説します。

「路線価」という言葉を耳にしたことはあるでしょうか。税理士の業務では、相続税や贈与税の申告の際に土地を評価するために必ず使う数値です。路線価の仕組みを知っておくと、「相続税の申告でどのくらいの税額になるか」の概算ができたり、「今検討している土地は相場より高いか安いか」を判断する目安になったりと、日常の資産管理にも役立てることができます。

■ 路線価とは何か 路線価とは、道路(路線)に面した宅地1㎡あたりの評価額のことです。国税庁が毎年1月1日時点を基準として評価し、7月上旬に公表します。税務上の土地評価(相続税・贈与税)に使用するために設定されたものであり、一般的に公示価格(地価公示の価格)のおよそ80%を目安として設定されています。 なお、路線価には2種類あります。①相続税路線価:国税庁が公表する、相続税・贈与税の計算に使うもの。②固定資産税路線価:市区町村が設定する、固定資産税・都市計画税の計算に使うもの(公示価格の約70%が目安)。通常「路線価」と言えば①の相続税路線価を指すことがほとんどです。

■ 路線価の調べ方 相続税路線価は国税庁のウェブサイト「財産評価基準書 路線価図・評価倍率表」で誰でも無料で閲覧できます。地図上に道路ごとの路線価が記載されており、知りたい土地の前面道路の路線価を読み取ることができます。路線価図に記載されている数字は千円単位で表示されています(例:「300C」と書かれていれば、1㎡あたり30万円)。アルファベットは借地権割合を示しています(AからGまであり、Aが90%、Gが30%)。 路線価が設定されていないエリア(山間部や農村地域など)は「倍率地域」と呼ばれ、固定資産税評価額に一定の倍率を乗じて評価します。

■ 路線価を使った土地の評価計算 路線価を使った土地の相続税評価額の基本的な計算式は以下のとおりです。 「路線価 × 各種補正率 × 地積(㎡)=相続税評価額」 補正率は土地の形状・条件によって異なり、主なものは以下のとおりです。 ①奥行価格補正:道路からの奥行距離によって評価を補正します。奥行が長すぎる・短すぎる土地は評価が下がります。 ②不整形地補正:正方形・長方形でない変形した土地は、整形地より評価が下がります。 ③間口狭小補正:道路に接する間口が狭い土地は評価が下がります。 ④がけ地補正・都市計画の容積率による補正なども状況に応じて適用されます。 これらの補正を正しく適用すると、単純に「路線価×面積」で計算するよりも評価額が下がるケースが多く、相続税の節税につながります。補正の適用には専門的な判断が必要なため、税理士に依頼することで適切な評価が期待できます。

■ 路線価を知っておくと「得する」ポイント ①土地の時価の目安がわかる 相続税路線価は、国が公表する「地価公示価格」の約80%を目安に設定されています。そのため、「路線価 ÷ 0.8」を計算すると、国が定めた標準的な土地の価格(地価公示価格)の目安が逆算できます。さらに実勢価格(市場での売買価格)は公示価格の1.0〜1.2倍程度が一般的とされており、土地の購入や売却を検討する際の大まかな相場感を把握するツールとして活用できます。 ②相続税の概算を自分でできる 土地の基本的な相続税評価額は、「路線価(1㎡あたり)× 面積(㎡)」だけで、ざっくりとした総額を出すことができます。さらに、その土地が自宅や賃貸住宅の敷地(小規模宅地等の特例の対象)であれば、一定の面積まで評価額が最大80%減額(つまり20%の価値に)される特例もあります。「自分の土地の路線価を調べて面積をかける」だけで、相続税がかかりそうかどうかの第一歩の目安を自分で掴むことが可能です。正確な計算には補正率の適用が必要ですが、「相続が発生したときにどれくらいの税額になるか」を事前に把握するうえでの有用な目安になります。 ③相続対策・生前贈与の判断に役立つ 路線価が毎年上昇しているエリアの土地は、早めに贈与・信託・法人化などの対策を講じることで将来の相続税を抑えられる可能性があります。「路線価が上がりやすいエリア」と「下がりやすいエリア」を把握しておくことは、不動産投資や資産承継の計画においても重要な視点です。 ④路線価の低い土地でも節税の余地がある 路線価が低い地域でも、不整形地・高低差のある土地・私道負担のある土地などは、各種補正を正しく適用することで評価額をさらに下げられる場合があります。評価のやり方一つで相続税が大きく変わることがあるため、土地の評価は正確な知識を持つ税理士に依頼することが重要です。

■ 毎年7月の路線価公表は要チェック 路線価は毎年7月に改訂されます。地価が上昇しているエリアでは路線価も上昇し、相続税の評価額が高くなります。一方、地価が下落しているエリアでは路線価も下がり、相続税の計算上は有利になります。相続税対策を検討している方にとって、毎年の路線価公表のタイミングは重要な情報確認の機会です。特に都市部の主要エリアは近年路線価が上昇傾向にあり、早めの対策が節税効果を高めることにつながります。

■ まとめ 路線価は税理士が相続税・贈与税の申告で使う専門的な指標ですが、土地の時価の目安を知るツール、相続税額の概算を把握するツール、相続対策のタイミングを判断するツールとしても一般の方に広く役立てることができます。ご自身の不動産が所在するエリアの路線価を一度確認してみることで、資産の全体像と相続対策の必要性がより明確になるはずです。路線価の見方や相続税への影響について詳しく知りたい方は、ぜひ税理士にご相談ください。

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