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令和8年版|不動産オーナーが知っておきたい税制改正・法改正まとめ

2026-07-06

税金・節税

令和8年版|不動産オーナーが知っておきたい税制改正・法改正まとめ

令和6〜8年にかけて不動産に関わる税制・法律は大きく変化しています。マンション相続税評価の適正化、生前贈与加算期間の延長、不動産小口化商品の評価見直し、相続登記の義務化、住宅ローン控除の変更など、不動産オーナーが押さえておくべき最新の改正ポイントを税理士が解説します。

近年、不動産に関連する税制・法律は立て続けに改正が行われています。「タワマン節税」の封じ込め、相続と贈与の一体化、不動産小口化商品の評価見直しなど、不動産を所有・活用する方にとって直接影響のある変更が多数あります。本記事では、令和8年(2026年)時点で不動産オーナーが押さえておくべき税制改正・法改正のポイントを、施行時期とともに税理士が整理します。

①区分所有マンションの相続税評価の適正化(令和6年1月〜適用)

令和6年(2024年)1月1日以後の相続等から、区分所有マンションの相続税評価に補正計算が導入されました。従来の路線価・固定資産税評価額ベースの評価では市場価格と大きく乖離するケースがあり、とりわけ高層マンション(いわゆるタワマン)を使った節税が問題視されてきたことへの対応です。市場価格(売買実例価格等)に対して評価額が一定水準を下回る場合、補正を加えて評価額を引き上げる仕組みが設けられました。今後相続対策としてマンションを活用する場合は、従来とは異なる評価額になる点に注意が必要です。

②生前贈与の持ち戻し期間の延長(令和5年改正・段階適用中)

令和5年度(2023年)税制改正により、相続開始前の生前贈与の持ち戻し期間が3年から7年に延長されました。令和6年(2024年)1月1日以後の贈与から段階的に適用が拡大しており、2031年(令和13年)以後の相続では、亡くなる前7年以内の贈与がすべて相続財産に加算されます。不動産(現金を含む)を毎年少しずつ贈与していた方は、計画の見直しが必要になる場合があります。あわせて、相続時精算課税制度にも年110万円の基礎控除が新設(令和6年1月〜)されており、暦年贈与との比較が以前よりも複雑になっています。

③不動産小口化商品等の相続税評価方法の見直し(令和8年改正・2027年1月〜)

令和8年度税制改正により、任意組合型・匿名組合型の不動産小口化商品等について、相続税評価の方法が見直され、実勢価格をより反映した評価となる方向で改正が行われています。従来は現物不動産と同様に路線価等で評価できるケースがありましたが、令和9年(2027年)1月1日以後の相続等から適用される見込みです。詳細な運用については今後の通達等によって確定する部分もあるため、相続対策として不動産小口化商品を保有している方は、早めに保有状況と対策を確認しておくことをお勧めします。

④税制改正ではないが重要な法改正(相続登記義務化)

令和6年(2024年)4月1日より、相続等により不動産を取得した相続人は、取得を知った日から3年以内に相続登記を申請することが義務化されました(不動産登記法改正)。正当な理由なく義務を怠った場合は、10万円以下の過料の対象となります。なお、2024年4月以前に発生した相続についても対象となる経過措置が設けられており、令和9年(2027年)3月31日までに登記手続きを行う必要があります。放置していた相続不動産がある場合は、早急に確認することをお勧めします。

⑤住宅ローン控除の最新動向

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、令和4〜6年度の税制改正を経て、省エネ性能に応じた借入限度額の区分が設けられています。新築住宅では省エネ基準や認定住宅の区分によって借入限度額が異なり、ZEH水準省エネ住宅・長期優良住宅・低炭素住宅では高い限度額が設定されています。また、子育て世帯・若者夫婦世帯については、一定期間の入居分に限り借入限度額の維持・優遇措置が設けられてきました。住宅を購入・買換えする場合は、入居年度や住宅の省エネ性能によって控除額が変わるため、最新の要件・限度額は購入前に確認することをお勧めします。

⑥空き家特例・買換え特例等の適用期限

各種特例の適用期限についても確認が必要です。被相続人居住用家屋の3,000万円特別控除(空き家特例)は令和9年(2027年)12月31日まで適用期限が延長されています。特定居住用財産の買換え特例(措法36条の2)など措置法上の特例は適用期限が定期的に延長・見直されるため、売却や買換えを検討する際は最新の適用期限を毎年確認することが重要です。

⑦中小企業者等の少額減価償却資産特例の動向

青色申告の中小企業者等が取得価額30万円未満の資産を全額即時費用計上できる少額減価償却資産の特例(措法67条の5等)は、従来から期限が設けられつつも継続的に延長されてきた措置です。令和8年度改正でも適用期限の延長が行われており、引き続き活用できる見通しですが、適用期限と要件(青色申告・中小企業者等)は毎年確認しておくことをお勧めします。

今後の見通し

国内外の経済環境の変化を踏まえ、今後も不動産関連の税制は変化する可能性があります。特に、相続税と贈与税の一体化(持ち戻し期間7年化)の完全適用が2031年に向けて進む中で、不動産を活用した相続対策の手法は従来よりも組み立てが難しくなっています。また、タワマン節税・小口化商品節税に続き、過度な節税スキームへの対応が今後も続く可能性があり、財産評価基本通達6項(いわゆる総則6項)による評価の修正リスクにも引き続き注意が必要です。

税理士からのアドバイス

税制改正は毎年行われており、数年前の対策がそのまま有効とは限りません。特に相続対策として不動産・小口化商品・贈与を組み合わせている場合は、改正内容が計画全体に与える影響を定期的に見直すことが重要です。「改正されたことは知っていたが自分への影響を把握していなかった」という事態を避けるためにも、年に一度は税理士との定期的な相談をお勧めします。

まとめ

令和8年(2026年)時点で不動産オーナーに影響する主な改正は、①マンション相続税評価の適正化(2024年〜)、②生前贈与持ち戻し期間の7年化(段階適用中)、③不動産小口化商品の評価見直し(2027年〜)、④相続登記の義務化(2024年〜)、⑤住宅ローン控除の省エネ基準区分などです。税制改正だけでなく法改正も含め、自身の保有財産や将来計画に照らして早めに影響を確認しておくことをお勧めします。

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